資格試験アラカルト・宅建(3)~試験当日ってどんな感じ?編

宅建ブログ3回目です。

今回は、実際の宅建試験の様子について、共有させていただきます。

 

申し込みについて

 

前回も記載したとおり、
宅建試験は、原則として毎年10月の第3日曜日に実施されます。
令和4年は、10月16日(日)で、13時から15時までの2時間実施されました。

 

ちなみに、申込みについては

インターネット:令和4年7月1日(金)9時30分から7月19日(火)21時59分まで
郵送     :令和4年7月1日(金)から7月29日(金)まで(窓口消印有効)

以上の方法・スケジュールとなっていました。

お薦めは、インターネット(スマホ)申込みです。
顔写真を提出しなければならないのですが、スマホなら、カメラで撮影した画像を添付して送るだけなので、写真館などに行く手間がないです。
また、郵送は簡易書留で送る必要があることも要注意です(その辺の封筒に入れて適当に送ればいいというものではないです)。

受験手数料は8,200円で、クレジットカード払いかコンビニ決済です。
また、申し込む際に、試験会場を選択することができます。

コロナ対策として、申込み者多数の場合は、10月と12月の2回に分けて試験が実施されることとなっていて、実際、令和2年度及び令和3年度は12月試験がおこなわれましたが、令和4年度は10月試験の1回のみでした。

 

実は、私は申込む際に、待っていたらもしかして12月試験が選べるようになるかも、そうしたら勉強できる時間が長くなるかも、と淡い期待を抱いて、10日くらい様子を見ていたのですが、全然その気配がなかったので、あきらめて申し込んだというエピソードもあります…

実際のところは、人気のある会場から埋まっていきますので、そんな悪あがきをせず、早めに申し込むのが良いと思います(反省を込めて)。

 

私は、会場として、大妻女子大学(東京都市ヶ谷)を選択しました。
ポイントは二つあって、

①女性受験生専用の会場だった
②まあまあ土地勘があった

ということです。

①については、女性の方でしたらきっと頷いていただけるのではないかと思うのですが、イベントごとで、女性用トイレだけ大渋滞(男性用は空いている)っていう事態、「あるある」ですよね。
女子大ならば、その辺は抜かりがないだろう、と踏みました。
また、隣に座る方が同性の方が、いろいろ気楽かもしれない、とも思いました。

(結果的に、大正解でした。各階に広い女性用トイレが設置されていてスムーズに利用できましたし、同室者のたばこのにおいが気になって集中できない、みたいなこともありませんでした。
たばこの件は、女性でも喫煙者の方はいらっしゃいますので、確率の話でしかないのですが。ご参考までに、2019年の喫煙率は、男性27.1%、女性7.6%だそうです。)

 

②については、これまた個人的事情なのですが、私はかなりの方向音痴で、地図を見ても目的地になかなかたどり着けない(Googleマップなどのアプリを使うようになって、かなりマシになりましたが、それでもスマホをぐるぐる回さないと方向が分からなかったり、GPSがうまく働かず目的地付近をぐるぐる回ったりすることがあります)せいです。

試験会場にたどり着けなかったらどうしよう、という余計なストレスをなくすため、会場リストの中から、土地勘があるところを最優先で選択しました。
「せっかくだから、憧れのあの大学で受けてみたい!」みたいな理由で決めるのもありだとは思うのですが、その場合は、事前に下見しておくことをお勧めします。

 

何といっても、1年に1度しかない試験なので、遅刻してしまったり、遅刻はせずともギリギリになったせいで落ち着いて受験できなかったり、実力以外のところで不合格になってしまうリスクは極力なくしておきたいものです。
試験開始は13時なので、朝が弱い方でもそれほど心配はないようにも思うのですが、念には念を、です。

多分、お一人お一人に、大事なポイントや譲れない事情があると思いますので、そこをクリアするベストな会場を選んでください。

 

 

試験当日の様子

 

さて、試験日当日。

学生時代から一夜漬け派(追い込まれないとやれないタイプ)だった私ですが、ここは無理をせず、「前日は早く寝る」作戦を採りました。

そして、当日早めに会場周辺へ移動し、会場周辺で最後の詰込みをすることに。
ちょうど、季節的に暑くもなく寒くもない時期で、お天気が良かったこともあり、靖国神社の境内で、ベンチに座ってテキストを読みました。

・絶対出ると予想した「重要事項説明と37条書面の違い」

・それまで何回やっても覚えられなかった「報酬の上限」

・いろいろな「数字」
(例えば、建築基準法の建築物の高さ制限○○メートル以下とか、似たような数字がたくさん出てきます。あまりにも覚えられないので、「ここは最後の数時間に賭ける」と決めていました。)

など、一番苦手としているところをぎゅっと詰め込んで、あとはなるようになれ、という気持ちで、開場早々に会場に乗り込みました。

 

ここで一言アドバイス。

試験が13時開始で、11時45分開場、遅くとも12時30分までには会場に入らないといけません。お昼ご飯は早めに済ませましょう。
お腹いっぱいで眠くなってしまう、なんていう事態を避けるためにも、軽めにブランチとかにしておくのも良いかもしれません。

 

座席は、コロナ対策か、はたまたカンニング対策か、隣同士1席空けて座るよう指定されますので、隣の人と肘がぶつかるといったことはありませんでした。
ただ、割と大きめの教室だったので、横長の机に4人くらい座ることになり、そうすると真ん中の席の人は、出入りするたびに出入り口側の人に立ってもらわないといけない、ということはありました。

希望することができるのは「会場」までで、(昨今の映画館のように)「教室」や「席」まで指定できるわけではないので、この辺りは、運としか言えません。
そういう席になることもあるんだな、と心の準備をしておけば落胆することも少ないように思います。

なお、試験時間は2時間ですので、途中で出入りすることは基本的にはないと思います。後は、席によって空調の効き具合も異なる可能性がありますので、例えば脱ぎ着しやすいカーディガンなどを準備しておくと安心かもしれません(基本的には空調設備が整っていると思われ、心配し過ぎることはないと思います)。

スマホやスマートウォッチは、電源を切った上、机上に用意されている封筒に封入して席の下に置くよう指示されます(回収はされません。試験終了後、自分で封筒を破って出しました)。
私が受験した教室には掛時計が設置されていましたが、もしかすると会場によってはなかったり見にくいこともあるかもしれませんので、普通の腕時計を準備した方が良いと思います(ちなみに、置時計は不可となっています)。

 

全くの余談ですが、試験監督の方々は、おそらく大学関係者(?)がアルバイトでやられているみたいで、「本部の準備がなっていない」とか、「お昼休み時間に受験生の対応をしなければいけなかったから、超過勤務手当を請求しよう」なんておしゃべりをしていたり、何というか、気が抜けました。
教室やトイレの場所は教えてもらえますが、試験についての質問は受け付けてもらえないようです。

(さらに余談になりますが、私はかつて、旧司法試験の試験監督をした経験があります。その時は、受験生の方々の表情も一様に厳しく、係員としても、もしかするとその受験生の方の一生がかかっているかもしれない、と思えて、「始め」の合図を発するのにも緊張したものでした。やはり、試験の重みが全然違う、ということでしょうか。)

 

 

試験問題について

 

実際の試験問題は、不動産適正取引推進機構HPで公表されています。

構成としては

 権利関係
 ↓
 法令上の制限
 ↓
 税
 ↓
 宅建業法
 ↓
 その他

という並びです。

 

私は、
○ まず頭から順番に解いていき、

○ 問27(報酬限度額の計算を含む)だけは、ゆっくり落ち着いて解いた方が良いと思い、最後に回しました。

○ 途中、テキストや問題集で全く見たことのない問題が幾つか出てきましたが、こういう問題は多分皆できない(少なくとも苦労する)んだ、と思って動揺しないようにしました。

○ 最終的に、時間が余って困るほどでもなく、時間が足りずに慌てることもなく、ひととおり回答し終わって全体を軽く見直しをしてもまだ余裕がある、という感じでした(余り何度も見直すと、かえって迷ってしまうと思い、1回しか見直しはせず、後はひたすら終了を待ちました。なお、途中退席不可です)。

難易度や出題傾向的には、全体として過去問の傾向からそれほど乖離しておらず、想定の範囲内だったかなと思います。
ですので、過去問を繰り返し解いて、「こういうところで間違えさせようとするんだな」というポイントさえ押さえておけば、細かい論点や知識を全部網羅しなくても、十分対応可能だと思いました。

 

試験が終わると、受験生が一斉に駅に移動することになりますが、こちらも特に混乱することはなく(偶然居合わせた方にしてみたら、女性の集団が無言で同じ方向に進んでいくので、何事だろう、とは思われたかもしれませんね)、スムーズに帰宅できました。
試験のボリューム的にも、負担が少なくて良かったと思います。

 

その日の夜や、翌日には、各予備校などのHPで模範解答や合格予想点が発表されていたようです。
私は、見るのも怖いし見ないのも怖い、でもまあ、初志貫徹して受験できただけでも一つ達成だから、合格できるかどうかは一喜一憂せず待とう、という気持ちで、あえてそれらのページは見ずに合格発表を待ちました。

 

 

合格発表

 

令和4年の合格発表は、11月22日(火)でした。

午前9時30分から、試験団体のHPに、合格者受験番号が掲示されます。
どきどきしながら発表を見て、自分の番号を見付けたときは、とてもとても安堵したことを覚えています。

そして、翌日仕事を終えて帰宅すると、簡易書留郵便が届いており、合格証書が入っていました(不合格者には、結果の通知はおこなわないそうです)。

A4の紙1枚だけですが、なんというか、少し重みを感じました。

 

◇ ◇ ◇

 

というわけで、試験当日から合格発表までの様子について共有させていただきました。

次回は、試験に合格しただけではゴールではなくて、「登録実務講習」が必要だ、ということと、実際の講習の様子をお伝えできたらと思います。
では。